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業務用エアコンの冷房トラブルを防ぐチェックポイント

2025/07/18

業務用エアコンの冷房トラブルを防ぐチェックポイント

業務用エアコンは本来、一般家庭用よりも高い冷房能力を持っており、
オフィスや店舗、施設の広い空間をしっかり冷やすために設計されています。
…にもかかわらず、
「最近なんだか涼しくない」
「設定温度は下げてるのに冷風が来ない」
「以前より効きが悪くなった気がする」

そんな違和感を感じている方も少なくありません。
冷房が効かない原因は、故障だけとは限りません。
運転設定・環境・使用状況・経年劣化など、さまざまな要素が影響しています。

このコラムでは、業務用エアコンの冷房が効かなくなる代表的な原因を解説し、すぐにできるチェック方法や対処法をご紹介していきます。

リモコンの誤設定

まず最初に見直すべきは、リモコンの設定内容です。
「え?そんな単純なこと?」と思うかもしれませんが、実は最も多い原因のひとつがこの設定ミスです。

たとえば、冷房のつもりで「送風モード」にしていた、あるいは前回使っていた暖房モードのままだった、というのはよくある話です。
また、設定温度が28℃〜30℃のままになっていれば、当然冷房効果は弱く感じられます。

さらに風量設定が「弱」や「自動」になっていると、室温が高い段階ではなかなか冷気が回らず、効きが悪く見えることもあります。
とくにリモコンを複数人が操作する職場や店舗では、意図せず変更されていたケースも少なくありません。

まずは「冷房モード・設定温度・風量・タイマー」等をチェックしましょう。
 
リモコン設定
 
 

吸込み口のフィルター汚れが冷房効果を落としている

業務用エアコンのフィルターは、想像以上に汚れやすいものです。
特に、粉塵の多い現場・厨房・美容室などでは、わずか1ヶ月でも目詰まりレベルの汚れが付着していることもあります。

フィルターが汚れていると、室内の空気を効果的に冷やすことができません。
本来の能力があっても冷えにくいと感じてしまいます。

対処法としては、フィルター清掃をこまめに行うことが必要です。
しかし高所に設置されている天井カセット形では、脚立が必要だったり、清掃に手間がかかるため、定期的な業者の点検・メンテナンスを依頼したり、自動昇降パネルを採用するのも良いでしょう。
 
業務用エアコンパネルの取り外し風景
 
 

冷媒ガス(フロンガス)の不足は「ぬるい風」がサイン

エアコンが冷えるためには、冷媒ガス(フロンガス)が十分に循環している必要があります。
しかしエアコン本体の不具合や配管等の劣化によってこの冷媒ガスが漏れて減ってしまうことがあります。

ガスが減ると、本来の熱交換がうまくできず、風は出ていてもまったく冷たく感じられないという状態になります。
この場合、自分で直すことはできないため、冷媒の補充や漏れ箇所の修理は、必ず専門の空調業者に依頼する必要があります。
 
冷風が出ないイメージ
 
 

室外機の周辺環境も冷房効率に大きく影響する

見落としがちな要因のひとつが、室外機の設置環境です。

冷房時、エアコンは「室内の熱を外に放出する」動作をしています。
この際、室外機の周辺に障害物があったり、直射日光で過剰に熱くなっていたりすると、熱が放出しきれず、冷えにくい状態になります。

室外機の前に物を置かないこと、日陰を作ってあげること、近隣に高温の排気口などがないか確認することは、重要なポイントです。

エアコン本体に異常がなくても、設置場所や環境次第でパフォーマンスが落ちていることがあるので要注意です。


 
室外機に直射日光を当てさせないイメージ
 
 

10年以上経過しているエアコンは部品の劣化の可能性も

設置から10年〜15年を経過しているエアコンの場合、冷えにくい原因は内部部品の経年劣化である可能性も高まります。

コンプレッサー、モーター、熱交換器、基板などのパーツは、長年の使用で性能が落ちてくるため、見た目に異常がなくても効かないという症状が出始めます。

この場合、修理も可能ではありますが、費用や修理期間、部品供給の有無などを考慮して、入替・更新を検討するほうが良いでしょう。


 
業務用エアコンの修理か入替
 
 

天井内のダクトや吹出口の状態が影響していることも

大型施設や天井埋込形のエアコンを導入している空間では、ダクトや吹出口のトラブルが原因になるケースもあります。

例えば、ダクトの断熱材が劣化していたり、異物が詰まっていたりすると、冷気が途中で暖まってしまい、室内に届いたときにはぬるい風になっていることがあります。

また、吹出口の向きや設置位置が不適切な場合も、空間の一部にしか冷気が届かず「冷えない」と感じてしまう原因になります。
 
ダクトと吹出口
 
 

折半屋根や屋上に近い天井内で高湿度になっている

折半屋根の天井内や、屋上に近い建物の天井内は温度が高くなり、湿度も高くなります。
湿度が高くなるとエアコン本体や配管から結露が発生したり、室内機自体が熱くなってしまうため、冷房運転しても冷えないと感じることがあります。

天井内の湿度が高くなりそうな場合は天井カセット形4方向なら高湿度対応キットの取り付けを推奨します。
 
折半屋根
 
 

空間に対して能力不足の可能性も

最後に見落とされがちなのが、そもそも空間に対して設置されているエアコンの能力(馬力)が足りていないというケースです。とくに

  • リフォームで空間が広くなった
  • 入居後に業態が変わった(厨房や人の増加など)
  • 空間の構造が変わり、日射が強くなった

このように条件が変わった場合、当初のエアコン能力では追いつかないこともあります。
その際は、機器の増設や入替を含めた設計見直しも必要です。
 
室内冷房能力不足のイメージ
 
 

まとめ

エアコンが冷えないからといって、必ずしも壊れているとは限りません。
設定ミスから始まり、環境・メンテナンス・能力・経年といった複合的な要因によって冷えにくくなっている可能性もあります。

まずは設定や使用状況を確認した上で、エアコンの交換希望時はエアコンネクストにご相談ください。
経験豊富なスタッフが、状況に応じた最適なアドバイスと対応をご案内いたします。
 

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この記事を書いた人

エアコンネクスト コラム担当

エアコンネクスト コラム担当

空調業界経験15年、これまで6,500件以上の空調機販売と設置工事のご依頼をいただきました。 管工事施工管理技士・電気工事施工管理技士・電気工事士などの資格も取得しています。 ご自宅から小~中規模ビル、工場や大型施設など、どのような設置環境でもお任せください。 お客様のご要望をしっかりとお伺いして、最適な空調と快適な空間をご提案します。

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