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業務用エアコン入替(取り替え)工事の詳細を解説します

2025/02/21

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業務用エアコン入替(取り替え)工事の詳細を解説します

業務用エアコンの入替工事は、古くなったエアコンを撤去し、新しいエアコンを設置する工事のことです。
一般的に、10年程度使用したエアコンは性能の低下や電気代の増加が見られ、省エネ性能の高い最新機種への交換が推奨されます。
ここでは、入替工事の流れと各工程について詳しく解説していきます。

養生(ようじょう)

入替工事を行う際、建物の床や壁を傷つけないように「養生」を行います。
具体的には、以下のような対策を施します。

  • 床の養生
  • クッション性のあるシートやブルーシートを敷いて、傷や汚れを防ぎます。

  • 壁、天井養生
  • エアコンの取り付け位置周辺の壁や天井を保護し、工具や部材が接触しても損傷しないようにします。

  • 搬入経路の養生
  • 室外機・室内機の搬入時、通路やエレベーターに傷がつかないように保護します。

  • 家具、設備の保護
  • 作業エリアにある家具やオフィス機器をビニールシートで覆い、汚れやホコリの侵入を防ぎます。

養生がしっかりしていないと、施工後に思わぬトラブルが発生する可能性があるため、慎重に作業を行います。
 
養生
 

ポンプダウン

既存のエアコンには冷媒ガス(フロン)が封入されています。これを環境に放出せずに回収するために、まず「ポンプダウン」という作業を行います。
ポンプダウンとは、エアコン本体と配管の中を巡っているフロンガスを室外機の中に閉じ込めておく作業です。
室外機と室内機を繋ぐ冷媒配管(液管)の栓を閉め、冷房運転を行う事でフロンガスが室外機の中に溜まります。
この作業を適切に行わないと、フロンガスが大気中に放出され環境汚染につながります。
 
ポンプダウン
 

フロンガス回収

ポンプダウンで室外機に封じ込めたフロンガスを専用の回収装置を使って回収し、適切な処理をします。
フロン回収装置を使用し、ガスを専用のボンベに回収します。
回収後はフロンガスを破壊、再生、再利用といった法令に基づいた適切な処理を行います。
 

既設室外機・室内機の撤去

冷媒が完全に回収されたことを確認後、既設の室外機・室内機を取り外します。
繋がっている配管や電線等を流用する場合は慎重に切断し、機器を取り外しします。
大型の室外機・室内機や搬入経路によってはクレーン車を使用したり、大人数で解体作業を行うこともあります。
 
室外機の撤去
 

新しい室外機・室内機の搬入

業務用エアコンは 重量があるため、安全かつ効率的に搬入するための段取りが重要です。
事前に建物の搬入口やエレベーターのサイズを確認し、適切な搬入ルートの確認と確保をします。
大型の室外機や室内機を設置する場合、屋上設置や人力での搬入が困難な場合は、クレーンやリフトを用いることもあります。
搬入時は複数人で声を掛け合いながら慎重に行い、チーム作業での安全管理が重要です。
機器を落下させてしまう、接触等の事故を防ぎます。
 
室内機・室外機の搬入
 

据付工事

室外機・室内機の入替据付作業を行います。
既設の部材も流用(再利用)できれば流用した方が費用を抑えられますが、寸法差があったり、部材の劣化が見られる場合は交換します。

室内機の設置

形状やメーカーによって寸法が異なります。
例えば天井カセット形や天吊形だと既設の室内機を撤去後アンカーなど流用可能であれば流用し、打ち直しが必要な場合は、打設後に設置します。
ビルトイン形、天井埋込ダクト形の場合は寸法差が大きいことが多いので、設置後天井補修を行う現場も多数あります。
壁掛形や床置形は天井設置の室内機より、据付は比較的簡単ですが、設置跡が露出しないように据付するなど美観にも気を配ります。
 
室内機の設置
 

室外機の設置

室外機の設置方法はスライドブロックや架台、アンカー打設等があります。
スライドブロックで室外機を固定する場合は振動を抑えるため、防振ゴムを敷いて設置します。
強風や振動によるズレを防ぐため、コンクリート基礎へアンカー固定を行う場合もあります。
架台を使用する場合は壁面、屋根、大型の室外機の場合は防振用の架台等もあります。
 
室外機の設置
 

冷媒配管工事(流用)

冷媒配管工事は、業務用エアコンの性能と耐久性を左右する非常に重要な工程です。
この作業では、冷媒が正しく循環し、漏れや劣化を防ぐための細かい技術が必要となります。
既存の配管を再利用できる場合、適切に処理した上で接続を行います。
冷媒配管を室内機や室外機と接続する際には、配管の端部にフレア加工を施します。
この加工は、配管を圧縮して接続部分を強化する作業で、冷媒漏れを防ぐための重要な技術です。
 
冷媒配管工事
 

ドレン管工事(流用)

エアコンから発生する結露水を排水するためのドレン管を接続します。
既存ドレン管の詰まりや劣化がないか確認し、適切な排水ができるように傾斜・勾配を調整します。
 
ドレン菅工事
 

連絡配線工事(流用)

エアコンの室外機と室内機をつなぐ電気配線を接続します。
損傷がないか既存配線の確認を行います。
接続後通電テストを実施。
東芝製機器の室内機が複数ある場合(同時ツイン以上)、室内機間も2芯の連絡配線接続が必要になります。
 
連絡配線工事
 

リモコン設置工事(ワイヤードリモコン・流用)

エアコンの操作に必要なリモコンの取り付けを行います。
ワイヤードリモコンを壁面に固定し、設置します。
エアコン本体と確実に接続し、動作確認を実施。
こちらも東芝製室内機が複数台ある場合は全ての室内機へリモコン配線の接続が必要になります。
 
ワイヤードリモコン
 

真空引き

最後に冷媒配管内の空気や水分を取り除く「真空引き」作業を行い、試運転で正常動作を確認します。
「真空引き」は真空ポンプを使用し、配管内を完全に真空状態にします。
この工程が不十分だと冷媒が正常に機能しないため、高精度の機器で時間をかけて真空引きを行います。
 
真空引き
 

試運転調整

試運転は冷暖房の切り替えや温度調整の確認を行い、性能を計測します。
冷暖房能力や異常がないかを確認して、お客様に最適な状態で引き渡します。
 
試運転
 

まとめ

業務用エアコンの入替工事には、さまざまな工程があり、それぞれ専門的な技術が必要です。実際の工事ではこれらの工程を各作業員が同時に進行していきます。

適切な工事を行うことで、エアコンの性能を最大限に発揮し、長期間にわたって快適な環境を維持できます。

エアコンネクストでは、専門知識を持ったスタッフが、お客様の環境に最適な業務用エアコンの入替工事を行います。入替工事を検討されている方は、ぜひご相談ください!
 

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この記事を書いた人

エアコンネクスト コラム担当

エアコンネクスト コラム担当

空調業界経験15年、これまで6,500件以上の空調機販売と設置工事のご依頼をいただきました。 管工事施工管理技士・電気工事施工管理技士・電気工事士などの資格も取得しています。 ご自宅から小~中規模ビル、工場や大型施設など、どのような設置環境でもお任せください。 お客様のご要望をしっかりとお伺いして、最適な空調と快適な空間をご提案します。

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